引っ越し顛末記その2~部屋探し編~

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そうはいっても、本格的に新しい部屋を探し始めるのは1年以上経ってから。

先延ばしにしていたの理由はいくつかあります。

この部屋の家賃は、少し古めとは言え、立地から考えるとかなり安く、手放したらもう二度と、同じ金額でこのエリアに住むことはできません。

駅近で買い物施設も飲食店も数多くある商業エリアの一角にありながら、夜は静かに過ごせる部屋は、そうそう見つかるものでもないでしょう。

住み続けることに限界は感じるものの、さりとてどんな部屋なら納得がいくのか、その時の私にはまだ確固たるものが無かったのです。

ちょうど仕事が繁忙期に突入することもあって、引っ越しは時間的に無理。ならば、ゆっくりと条件を考えてみることにしました。

どうしても譲れないのは広さとエリア、そして家賃の上限。寝室とリビングを分けて使えることが最低条件で、テレワーク用の部屋も確保できれば最高だけれど、広くなりすぎても掃除が大変なのは経験済み。エリアは駅1つなら東京から離れてもOK。向きは周辺の環境に寄るからこだわらない。今だって北向きだけど、採光が良く、陽が沈むまで明るいのだもの。駅からは少し遠くなっても、静かな環境がいいわ。そう、周囲の音に遮断されることなく、心地よく音楽を聞ける環境が。公園の緑が見える部屋なら最高かもしれない。

そんな風に自分と語り合う時間は、一種のカウンセリングのようだと思いました。

何を大事に思い、何にはこだわりがなく、どんな生活がしたいのか。

次第に具体的になる新しい部屋のイメージ。しかし、期待に夢を膨らませながらネットで物件を探しても、希望の部屋は簡単に手に入らない現実を、この後知るのです。