青森・奥入瀬の旅~氷瀑ライトアップツアー~

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このホテルでは、宿泊者向けに季節ごとのアクティビティーが用意されています。初日の夜はさっそく目当ての「氷瀑ライトアップツアー」に参加してみました。

奥入瀬渓流は国立公園のため、ライトを常時設置することができません。このツアーの為に特別に開発したライトを乗せた車と一緒に現地に向かい、ツアーの間だけ漆黒の闇に浮かぶ幻想的な氷瀑を楽しむ事が出来るのです。

まず向かったの馬門岩(まかどいわ)。ポスターで見た氷瀑はここで出来るものです。さぞかし立派な滝があると思いきや、実はブナの木から出るしずくが冬にはつららとなり、それが集まって氷瀑になるのだそうです。訪れた12月はまだまだ小さく色も白っぽいのですが、厳冬期になるにつれ厚くなり、澄んだ青へと変化していくとの事。その時期にまた見に来たいものです。

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冬にだけ見られる自然の造形美

続いて案内されたのは三乱の流れ。奥入瀬を代表する渓流美が見られるところだそうで、しんと静まり返った森は崇高さにあふれ、どこか温かく人を包み込むような包容力も感じます。ちらちらと降り始めた雪もまた、穢れを洗い清めてくれるよう。源流となる十和田湖には龍神伝説があるそうで、昇華されたパワーも一緒に運ばれてきているのかもしれません。

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静寂と崇高さのある森

翌朝は早起きして「冬の奥入瀬渓流ツアー」に参加。バスに乗って見どころをガイドさんが案内してくれます。目覚めきる前の朝の森はまだ眠たげで、昨夜降った雪の白さにまぶしさを感じているようでした。日本の自然はどこも人間的で優しいけれど、奥入瀬は特にそれを感じる。自然の中すべてに神がいると信じて寄り添ってきた日本人の、精神文化のルーツがここにあるような気がします。

 

両ツアーとも参加した時の気温はマイナス2~3℃。雪国が初めての私は「寒いのは耐えられない」とばかりに防寒具を買って、スーツケースに詰め込んできたけれど、実際使うことはありませんでした。湿気が多いせいでしょう、温かいというと語弊があるかもしれませんが、気温のわりに寒くない。住んでいる地域の方が寒く感じるほどです。ずいぶん昔に雪国出身の方が「関東の冬は寒い!!身を刻まれるような寒さだね。」と言っていた意味がやっとわかりました。

ツアーを含め、滞在中は程よく雪が積もってきれいな雪景色が見られ、雪国初心者でも日中、散歩に出かけられるくらいの天候に恵まれたことは幸いでした。奥入瀬の森に棲む精霊たちが、歓迎してくれたのだということにしておきましょう。

 

 

 

 

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