花から学ぶカラーコーディネイト

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週末、コージーコーナーに座ってお茶を飲みながら改めて部屋を眺めてみると、少しずつ、でも着実に我が家の風景が出来上がってきているな、と感じます。一つの問題が解決すると次の問題や“アラ”が見え始めるのがインテリアの面白いところであり、悩ましいところ。配線はぐちゃぐちゃのままだし、キッチンカウンターの背板の白さが、のっぺりとしていて気になります。壁紙を張ろうか、それとも写真を飾ろうか、いやいやグリーンウォールのようにしても面白いかも。いずれにせよ面積が大きい分、綿密に色計画を立てないといけません。そんな時、私の中でスローガンになっている言葉が思い浮かびます。

カラーコーディネイトするときは、花の色(自然の色)を参考に。

こう言っていたのは私にとって心の師匠であり、憧れの人であり、永遠のミューズである津田晴美さん。インテリアプランナーとして活躍しながら、数々のエッセイ本を出版しておられます。情報が乏しかった時代、世界各国のインテリアや人々の暮らしぶりが綴られた津田さんのエッセイを、夢中で読んだ経験があるのは私だけではないでしょう。

エッセイから学んだことはたくさんありますが、カラーコーディネイトの考え方は、旅と自然が大好きな津田さんならではのアプローチ。久しぶりに津田さんの本が読みたくなって借りた一冊に、その一文が出てきました。

カラーコーディネイトをするときに、私はよく花の色を思い浮かべる。一本の花の花びらと花芯、茎と葉、これは実に完璧なバランスで成り立っている。

~「毎日が旅じたく“花の色、果物の色”」より~

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津田さんのイラストは温かさがあってとても好き

例えば津田さんが大好きだというカラーは、白~アイボリー~淡いグリーン~鮮やかなグリーンへとグラデーションがかかり、彩度の高い緑色の葉と続いていきます。花1本からできるだけたくさんの色を抜き出し、バランスを学ぶ。果物や夕暮れの空、鳥の羽も同様に、自然の色の組み合わせは色選びのガイドになると教えてくれています。

セミナーでは、自分が好きな花のカラーパレットを、絵の具を使って作り出す作業をしたと他の著書に書かれていたのを覚えていますが、DESIGN-SEEDSと言うサイトがまさにそれ。時折眺めては、その組み合わせの妙にため息をついています。

肌が生き生きと見える色、食事がおいしく見える色。そうやって日常のこまごまとしたものの色にしょっちゅう気を使い続けることは根気と時間のかかる作業かもしれない。

最初は面倒でもそれを習慣にする。やがて暮らしの色を楽しむことに繋がって、色彩感覚は身についてゆくのだと思う。

~「毎日が旅じたく“毎日の色を楽しむ”」より~

キッチンカウンター裏をどうするかは、原点に立ち返ってもう一度考えてみよう。津田さんの本を読んだら、安易に決めてはいけないと改めて思ったのです。ありがとう、津田さん。やはりあなたは私の永遠のミューズです。